トラックメイカー/ベーシストのTAKUTO(@takutobeatz)です。
今回は、私の愛用ベース「dragonfly CS-5」の紹介をします。
ベース選びの参考になればと思い、お気に入りのポイントやもう一歩なポイントも載せているので是非ご覧下さい。
・dragonflyってどんなブランド?
ハリーズエンジニアリングはWEEDというエフェクターも手掛けていてモディファイも行っているので見かけた方もいるかもしれませんが、そのハリーズエンジニアリングが手掛けているギター/ベースのブランドです。
また、ハリーズエンジニアリング代表の戸谷さんとKEY楽器さんの対談が分かりやすいので見てみて下さい。

・スペック&フォトレビュー
〜全体像〜
ローB仕様の5弦ベースです。
重さは4.0kgちょいです。5弦ベースにしては軽量だと思います。
〜ヘッド〜
ペグはGOTOHのGB707です。
チューニングは非常に安定しています。
ナットはよくある牛骨製です。
ヘッドの裏側
MADE IN JAPANです。
シュッとしていてカッコイイ。
〜ピックアップ〜
ピックアップはオリジナルのようです。
木製のピックアップカバーがお洒落で気に入っています。
〜ボディー〜
ボディーの模様はペイントではなく木目です。美しくて惚れ惚れしていまいます(笑)
「黒柿」という木がトップに使われています。硬くて密度が高いのが特徴で、加工が難しいらしいです。
〜ブリッジ〜
ブリッジはGOTOH 404SJ-5です。
安定感があります。
また裏通し仕様になっています。
裏通しにすると「変わる」「変わらない」論争があるのですが、僕にはあまり変化が感じられませんでしたし、リペアマンに質問してみても答えは様々でした。
〜コントロール部分〜
ツマミがたくさんあります。
右上3つのツマミは常時効きます。
「BALANCE」のツマミは、フロントとリアのボリュームのバランスをコントロールするツマミです。
全絞りにするとフロントピックアップだけの音が出力され。全開にするとリアピックアップの音だけが出力されます。真ん中にすると両方のピックアップがミックスされた音が出ます。
それの混ぜ具合をコントロールすることができます。
右の銀色のスイッチをオンにするとパッシブからアクティブに切り替えることができ、左下3つのツマミがイコザイラーになっています。
TREBLE – 15kHz MID – 300/480Hz BASS – 60Hzをブースト/カットすることができます。
ACTIVE/PASSIVEスイッチの下のスイッチはミドルのフリーケンシーを300 or 480Hzに切り替えられます。
アクティブの回路はWEEDのBePeeというプリアンプと同じ物が搭載されています。
アクティブをオンにしても音量と音質はほぼ変わらないクリーンなキャラクターが特徴で、イコライザーはガッツリ音作り用というよりか現場での補正用といった感じです。
〜ネック〜
メイプルとウォルナットの5ピース仕様となっています。
かなり頑丈でほとんど調整していません(購入した当初はネックが安定するまでリペアマンに調整してもらったりはしましたが)。
木と木を重ね合わせると頑丈になるようで、5弦ベースは弦が増える事でネックにかかる負担が増えるので耐えられるようにこういった5ピース仕様になっている物をよく見かけます。
1ピースや3ピースがダメという訳では全くないのですが、個人的に5ピースのネックは安心感があります。
ネックはボルトオンの5点止め。
ガッチリしていてこちらも非常に安心感があります。
〜指板とフレット〜
指板は「パーフェロー」という素材です。
よくあるローズウッドに近い材質らしく、ローズウッドと比べるとやや明るく固めのサウンド傾向にあるようです。
ローズウッドは2017年1月2日に発効したワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)で規制対象になったので、今後はパーフェロー指板仕様が増えるみたいです。
フレットは214SUS HYBRID-2というステンレスフレットが搭載されています。
ニッケルのフレットに比べると耐久性がとても高いのが特徴です。
購入してから約5年経ちますが、フレットは全くと言っていいほど減っていません。今でもピッカピカです。
硬度が高い素材なのでニッケルに比べるとブライトな音色になるようで、それが苦手な方もいるようですが使っていくと馴染んできますし、音作りで補正できるので個人的には全く問題なかったです。
・気に入っているポイント 5つ
1.見た目
木目大好き人間なのですが、これを楽器店で初めて見た時は「おお!!超カッコイイ!」とかなり興奮しました。
パーツが全て黒色なのも気に入ってます。指紋が気にならないし錆が無い。
2.音質
シングルコイルのピックアップでアルダーボディーという一般的なジャズペースタイプの仕様で、癖の無い音質が気に入っています。アンサンブルに馴染みます。
それ故に個性が無いと感じる人もいるかもしれませんが、癖が無い音質なのでペダルタイプのプリアンプの個性が反映されやすく味付けがしやすいです。
コッテリもアッサリもいけます。
3.軽量
5弦ベースは重いものが多いですが、これは軽量で取り回しが良いです。
昔、アッシュボディーで5kg超えの5弦ベースを持っていたことがあったのですが、あまりの重さにリハが終わると肩が内出血したのか毎回赤くなっていました。華奢な身体なもんで…(苦笑)
4.ステンレスフレットの耐久性
フレットがほとんど減らないので、減ってきた時の擦り合わせなどのメンテナンスの事を全然考えなくても良いです。フレットの擦り合わせって高いんですよね。
また、ニッケルフレットよりもスピード感のある音質も気に入っています。
ボディ素材やピックアップは一般的なジャズベースタイプの仕様ですが、それに比べると音の立ち上がりが速いので弾いていて気持ち良いです(良い悪いではなく、好みです)。
5.フィット感
試奏で初めて手にした瞬間から、手に馴染む感じがありました。
立っても座っても良い感じで身体にフィットしてくれています。
まるで、自分のために作られたんじゃないかと思うほどです。
・もう一歩なポイント 2つ
1.燃費が超絶悪い
内蔵のアクディブサーキットは9V電池仕様なのですが燃費が悪くて、あっという間に電池が無くなります。
なのでアクティブスイッチをオンにすることはほとんどなかったです。
パッシブスイッチにすぐに切り替えが出来るので、万が一電池が切れても対処できるのですが「一瞬でも音が出なくなる」のがストレスなのでずっとパッシブで使っています。
2.ローBの鳴り
5弦ベースを購入する際に気をつけたいのが「ローB弦の鳴り」です。
ローBってかなり低い音域なので再生させるのが非常に難しく、ハイエンドなベースでも5弦の鳴りイマイチなものもあります。
このベースは試奏の時は「お!良い感じ!!」と思ったのですが、いざバンドのアンサンブルに入ると「もっと聴こえて欲しいな」という感じでした。
シールドを変えたり、弦を試したり、リペアマンに調整したもらったり、色々と試行錯誤して段々と良くなってはいますが、後一歩がなかなか届きません。
パッシブ、アルダー、34インチで鳴らし切りたいという目標があるのですが、アッシュのアクティブ仕様でバッチリ鳴っている5弦を見ると、このスペックでは難しいことが分かりました(もちろん物にもよりますが)。
自分の弾き方も含めてこのへんはまだまだ試行錯誤が必要な様です。
・まとめ
小言を書いた部分もありますが、トータルではかなり気に入っています。
結構なお値段で当時は一括で買えず長いローンを組んで中々大変だったのですが、買って良かったと今でも思っています。
「ベースの音良いですね」と褒められることもあり嬉しいです。
dragonflyは希少材(レアな木材)を使用していて1点ものの仕様が多いので、一生モノを探していて「他の人とは被りたくない」という人にはオススメです。
この記事がdragonflyのベースを購入しようか悩んでいる人のとって参考になれば幸いです。
それでは。トラックメイカー/ベーシストのTAKUTO(@takutobeatz)でした。
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Youtubeに無料で使えるトラックをアップしています。
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