【レビュー】プログラマーが教えるDTMテクニック

 

トラックメイカー/ベーシストのTAKUTO(@takutobeatz)です。

 

DTMを初めてそれとなく曲を作れるようになってきたけど「楽曲に何かが足りない…」と悩んでいる方はいませんか?

何かが足りないのは、もしかしたら「DTM特有のテクニック」が不足しているのかもしれません。

今回は、そんな方に「プログラマーが教えるDTMテクニック」という本をオススメします。

 

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プログラマーが教えるDTMテクニック

著者は「シンセ番長」と呼ばれている「齋藤久師」さんです。

齋藤久師 (Hisashi Saito)の記事一覧 | SPICE - エンタメ特化型情報メディア スパイス
エンタメ特化型情報メディア「SPICE」の公認ライター「齋藤久師 (Hisashi Saito)」の記事の一覧です。

 

「ちょっと恥ずかしくて今さら他人に聞けない」というような初歩的なテクニックから、かなり手の込んだマニアックな内容まで、99の必殺技をぜひこの機会に習得してください!

と本書にある通り、様々なテクニックがてんこ盛りでかなり勉強になります。

10年前の本ですが、今でも使われているテクニックなので習得必須です。

 

少しですが内容を紹介していきます。

 

PART1 打ち込みを極めるテクニック

01.MIDIの入力方法
02.MIDIコントローラー
03.ピアノロールでフレーズ制作
04.ピアノロールで適当打ち込み
05.偶発フレーズ制作法
06.ボコーダーにリズムを入力
07.レトロゲームのようなSE
08.ループミュージックの仕組み
09.展開の作り方
10.曲中のテンポチェンジ
11.ブレイクの作り方
12.SEによるオカズ

 

「偶発的なフレーズを生み出すためのテクニック」は目から鱗でした。

好き放題に入力できるのがDTMの良い所なので、こういうは大切ですね。

「ボコーダーにリズムを入力する」という技も衝撃でした。まさかドラムサウンドがあんなことになるなんて…

ループミュージックの仕組みや展開の作り方は、「ループは作れるけどその次に進めない」という方に参考になると思います。

 

PART2 グルーブ作りのテクニック

13.2タイプのリズム制作法
14.ドラムのキーマッピング
15.代表的なリズム音色を知る
16.4つ打ちを極める1
17.4つ打ちを極める2
18.スネアのみのオカズ
19.パーカッションの活用
20.発音タイミングを変える
21.エレクトロリズム
22.1970年代風ディスコリズム
23.生ドラムをシミュレート1
24.生ドラムをシミュレート2
25.生演奏からグルーブを抽出
26.生ドラムにシンセ音を加える
27.ディレイでリズムを作る
28.リバーブでグルーブを作る
29.コンプでグルーブシンバル
30.意外性が生み出すグルーブ
31.疑似ボイスパーカッション

 

「2タイプのリズム制作法」という章で、「MIDIによる打ち込みを使うか、オーディオループを使うか」という解説があります。

私は「全部自分で打ち込まなければ負け!」と思っていたのですが、「どちらも使っていいとこ取りをしても良いでしょう」と書かれているのを見てから、オーディオループも使うようになりました。

結果、曲のクオリティーはアップしたと思うのでこの本に出会えて良かったです。

打ち込みに生のグルーヴ感を加えるテクニックも必読です。

 

PART3 シンセの音作りのテクニック

32.シンセ選びのコツ
33.アナログシンセの基礎知識
34.FM音源シンセの基礎知識
35.エンベロープの使いこなし
36.LFOの使いこなし1
37.LFOの使いこなし2
38.LFOの使いこなし3
39.アルペジエイター活用法
40.シンセパーカッション
41.ブリブリベースを作る
42.厚みのあるパッド
43.キラキラシーケンス
44.エレピ音色
45.オルガン音色
46.エレクトロニカの音作り
47.トランス系の音作り
48.TB-303系音色
49.ベロシティで音色を変える
50.コードメモリーで平行移動
51.コードをサンプリング

 

シンセサイザーの種類やADSR(アタック・ディケイ・サスティン・リリース)などの基本的な解説や、具体的な音作りの方法が載っています。

「コードメモリー」といって、鍵盤が弾けない人でも指1本でコードを弾けてしまうテクニックの紹介もあるので、シンセのことがよくわからない人にはかなり役立つはずです。

 

PART4 音色加工のテクニック

52.エフェクトのつなぎ方1
53.エフェクトのつなぎ方2
54.歪み系エフェクトの活用
55.キックを重ねて太くする
56.ベースを太くする
57.特殊効果を目立たせる
58.EQの使いこなし
59.コンプの使いこなし
60.パンポッドの活用
61.ゲートリバーブ
62.ビット落とし
63.マスタリング系エフェクト
64.DJフィルタープレイ
65.サンプラーでシンセサイズ1
66.サンプラーでシンセサイズ2

 

「サンプラーでシンセサイズ」という項目がかなり面白かったです。

サンプラーを上手く使って、生のドラムでは演奏できない効果を生み出すテクニックは、他人とは違う個性的な音色を作るのに欠かせません。

EQやコンプの解説は細かく書いてあるわけではないので、その辺を知りたい方は別の解説本を読んだ方が良いです。

 

PART5 波形編集のテクニック

67.サンプラーの再生方法
68.ループポイントの設定
69.オーディオのクオンタイズ
70.フレーズの組み替え
71.ドラムンベースの作り方
72.タイムストレッチ技
73.ノイズ除去のノウハウ
74.ノーマライズとゲイン調整
75.リバースシンバル
76.ドラム音に音階を付ける
77.ベースをミュート
78.ゲートカット技

 

波形編集はDAWやサンプラーならではの加工方法で、作業効率を高めたり作品のクオリティーをアップさせるのに欠かせません。

波形編集無くして成り立たない音楽ジャンルもあるぐらいです。

 

PART6 ボーカル処理のテクニック

79.ボーカルの録音方法
80.テイクの録り方・選び方
81.テイクの切り方・つなぎ方
82.細かい切り貼り
83.ボーカルダブリング
84.ピッチを修正する
85.オケ中の抜けを良くする
86.ラジオボイスを作る
87.ロボットボイスを作る
88.初音ミクを使う
89.ピッチ補正ソフトでハモり
90.ピッチ補正ソフトでケロ声
91.ボコーダーで加工する
92.リバースリバーブ

 

ボーカル録音に関する基本的なことから、ピッチ補正やボイス加工について解説されています。

 

PART7 知ってトクするお役立ちテクニック

93.DAWの同期
94.レコードからサンプリング
95.ハードウェア音源との同期
96.ギターの録音方法
97.曲の前後にのりしろを作る
98.リミックスのアプローチ
99.男の上書き(おまけ付き)

 

これまでのカテゴリーに収まらなかった情報が載っています。

「別名保存ではなくあえて上書き保存」に感銘を受け、制作している楽曲は別名保存しないようにしています。

「元に戻れない」という緊張感が良いです。
※他のDAWは分かりませんが、ableton liveは自動でバックアップファイルが生成されているため、戻ろうと思えば戻れます(笑)面倒なので戻ることはほとんど無いですが…

ただ、他の人と一緒に制作している時は、戻せるように別名保存の方が良いと思います。

上書き保存をするとディレクターやプロデューサーから雷が飛んでくることがあるらしく、筆者が操作を間違えて上書き保存をしてしまった時は「男の上書き保存です」と言ってその場を凌いでるそうです(笑)

 

COLUMN 電子音楽名曲アルバム

ニュー・オーダー「Blue Monday」
ハービー・ハンコック「Rock It」
808ステイト「Pacific 202」
クラフトワーク「Music Non Stop」
ザ・プロディジー「Charly」
プリンス「When Doves Cry」
アート・オブ・ノイズ「Beat Box」

 

電子音楽の歴史に欠かすことのできない名盤が載っています。

歴史を知るために聴いてみるのも良いと思います。

 

まとめ

「楽曲に何かが足りない…」と悩んでいるのは、もしかしたら「DTM特有のテクニック」が不足しているのかもしれません。

そういう方にはこの「プログラマーが教えるDTMテクニック」という本をオススメします。

様々なテクニックがてんこ盛りなので、楽曲のクオリティーをアップさせるヒントが見つかるはずです。

通販のレビューでは「内容がテクノ寄り」と書かれていたりもしますが、応用すれば様々な音楽ジャンルで活かせると思います。

 

この記事が「プログラマーが教えるDTMテクニック」を買おうか悩んでいる人に参考になれば幸いです。

 

それでは。トラックメイカー/ベーシストのTAKUTO(@takutobeatz)でした。

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